
2020.03.18
早く寝てる?プルプル美肌になる「上質な睡眠」法を、睡眠アドバイザー・田倉怜美さんが伝授します
こんにちは、睡眠アドバイザーの田倉怜美です。 日本健康心理学会の「健康心理士」を保有し、ストレスで眠りが乱れる方や自律神経の不調による不眠症の方に睡眠を指導しています。 またこれまで複数の企業や団体に対して、自己肯定感アップの睡眠のコツや上質な睡眠を秘訣など、セミナーで講演しております。
いつまでもプルプルお肌でいたい、と思う方は少なくないのでは? 美肌に欠かせないのは、自分に合うスキンケアアイテムだけではありません。何より大事なのは「質の良い睡眠」です。今回は美肌に欠かせない5つの睡眠チェックポイントを紹介します。
1.7時間以上のまとまった睡眠時間の確保
睡眠時間は何時間とれていますか? 仕事や家事などが忙しく、6時間を切ってしまう方が意外にも多いもの。
しかし寝る時間が常に短いと、日中に頭がぼーっとするだけでなく、朝起きたときの肌の質感にも影響していきます。
以前、私自身も仕事に追われ、睡眠が6時間未満の日が続いていたとき、毎朝ファンデーションのノリがイマイチでした。鏡をそっと覗くと、寝不足で肌がカサカサに。それから睡眠を7時間以上確保し、しばらく経つうちに、しっとり肌に戻って化粧ノリもよくなり、睡眠の重要さを改めて実感しました。
たかが睡眠と侮る人も多いですが、美肌のためにも7時間以上キープできるとベストです。
2.早めに就寝。ゴールデンタイムの活用
7時間以上の睡眠なら、どの時間に眠っても同じ結果になるわけではありません。
睡眠指導した方の中に、残業が多くて寝るのは深夜0時過ぎ、日によっては2時を過ぎて就寝する方がいました。当時の彼女は、顔色がよいとは言えず、実年齢より上に見えていました。
その後、寝る時間を調整してなるべく日付が変わる前に眠るように生活リズムを整えたところ、彼女の顔に徐々に赤みが復活! 規則正しい生活を送るようになったことで、ポジティブな気持ちも取り戻し、見た目も若々しい雰囲気に変化していきました。
早く眠ったほうがいいとわかっていながらも、仕事でくたくたになり、寝る時刻が深夜帯になっている方は多いですよね。
しかし、夜更かしはお肌の大敵。寝る時間が遅くなると疲労が残りやすく、肌にも影響を及ぼす恐れもあります。
一般的に、お肌にはゴールデンタイムがあり、一般的に22時から2時の間。この時間は、肌の新陳代謝を活発にする成長ホルモンの分泌が最も盛んで、ピークは夜中0時から1時の間といわれています。


眠りについてから約2時間で成長ホルモンが分泌され始めるため、夜10時頃に就寝すると、成長ホルモン分泌のピーク時とマッチする効率の良い眠りをとることができます。
3.食べ過ぎは要注意! ほどほどでストップ
「食べ過ぎずに腹8分目」が3つ目のポイント。
食べ過ぎて眠ると胃もたれや目覚めの悪さにつながります。睡眠の質が低下すると、どことなく肌に元気がない「疲れ肌」のような印象に見えることも。
特にお酒を飲む方に注意してもらいたいことが。アルコールには食欲を増進させる作用があり、つい食べ過ぎてしまいがち。さらにお酒には脱水作用もあるので、肌が乾燥し、シワの原因になることもあるのです。
飲みすぎにはくれぐれも注意し、一緒にノンアルコールやソフトドリンクを飲むように心がけましょう。食べる量を普段の8割にとどめると、翌日にもたれづらくなります。
仕事で帰りが遅くなると、夜ご飯と就寝時間の間隔が短くなりますが、ご飯を軽めにすることで胃の負担を軽減できます。
4.力が抜ける♡リラックスできる寝室づくり
年齢とともに仕事の責任が増して、布団に入った後も気が休まらず、何時間も寝付けなかった、なんてことはありませんか。睡眠指導で関わる方の大多数がプレッシャーや不安感などで、就寝時にリラックスできず、悩んでいました。緊張状態では浅い眠りとなり、若々しい肌からも遠のきます。
そこで提案したいのが4つ目のポイントである「リラックスできる寝室づくり」。あなたが落ち着くのはどのような空間ですか。


ある人は自然の多い広々した公園にひとりでいるとき。ある人はこたつに入って家族団らんしているとき。ある人はお風呂でホッと一息ついているとき。
その場面をイメージして布団に入りましょう。想像だけでは難しい場合は、イメージに近い写真を眺めたり、心地よい場所をイメージできる音楽をかけるのもおすすめ。
イメージすることは、自律神経系の調整に役立ちます。交感神経優位が活発になるとなかなか眠れなくなり、リラックスするときに活発となる副交感神経が優位となれば、ぐっすり眠ることができます。
自律神経が正常に機能すれば、スーッと力が抜けて深い睡眠をもたらすため、活力上昇、疲労回復等をもたらします。そのイメージにつながるようなリラックス空間を作ることが、深い眠りにつながります。
これにより、血色が良くなったり、生き生きしたお肌と表情になったという効果が見られた方も。
ぜひ寝室が極上のリラックス空間になるよう、整えてみてください。
5.今日もいいことたくさん! プラス思考
最後のポイントは「プラス思考」! 寝る前にどのようなことを考えていますか? 睡眠の質が良くないと悩んでいる方の多くは、仕事のミスや思い出したくない記憶を知らず知らずのうちに回想しています。寝る直前に考えていたことが、夢に影響するとされているため、マイナスなことを考えながら寝てしまうと、悪夢につながってしまうのです。
眠るときには「今日できたこと」を思い出して眠りについてみて。些細なことでも大丈夫。たとえば、今まで行ったことのないお店のランチに行けたこと、差し入れを同僚が喜んでくれたことや、新しい本を見つけたことも「今日できたこと」のひとつ。
あたたかい気持ちで眠ることで、質のいい睡眠をとれるようになります! 実際に、悪夢が減って朝まで眠れて表情が明るくなった方、中途覚醒が減って肌も体調も良くなった方がたくさんいます。ぜひ寝る前はプラスのことを思い返してみて。
今回は「プルプル美肌をつくる! 5つの睡眠チェックポイント」を紹介しました。まずは睡眠時間を確保し、スーッと眠れるリラックス空間を意識した寝室づくりを目指してみて! 工夫次第で今日から実行できることはたくさんあります。明日の美肌のために、ぜひ取り入れてみてください。
◎ おうね。編集部の感想 ◎
美肌は目指したいけれど、高級化粧品を使用し続けるのは難しい・・・。そんな風に感じている方も多いのではないでしょうか。私自身もそのひとりです。
今回田倉さんにお話を伺い、睡眠の質がこんなにも美肌に関係しているとは驚きでした。仕事が遅くなって睡眠時間が減ってしまうこともあれば、早く帰れた日でもSNSや動画などでついつい夜更かしをしてしまう日々・・・。美肌とは真逆な毎日を送っていたことに気づかされました。
意識し、少しずつ習慣を変えていくことが美肌も心の健康にもつながるんですね。美肌になれば、自信も生まれ、顔の表情もよくなるはず!まずは7時間睡眠の確保から取り組んでみようと思います。
田倉さん、ありがとうございました!
本日の「おうね。」ポイント

7時間以上のまとまった睡眠時間を確保

美肌のゴールデンタイムは22時から翌2時

リラックスできる寝室で、プラス思考のまま就寝!
文=田倉怜美さん(心理カウンセラー・睡眠アドバイザー)/企画=野地悠里江/編集・監修=「おうね。」編集部
ナビゲーター
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田倉 怜美(たくら・さとみ) 心理カウンセラー/睡眠アドバイザー 心理歴14年、セミナー講師登壇120回以上、550名以上の臨床経験をもつ。いじめ、セクハラ、パワハラ、不眠などのさまざまな逆境を経験するも、心理学を学び、実践することで乗り越えてきた。提供する快眠レッスンでは「30分で眠れるようになった」「中途覚醒がなく、朝すっきり」など9割から改善報告が寄せられている。
田倉 怜美(たくら・さとみ) 心理カウンセラー/睡眠アドバイザー 心理歴14年、セミナー講師登壇120回以上、550名以上の臨床経験をもつ。いじめ、セクハラ、パワハラ、不眠などのさまざまな逆境を経験するも、心理学を学び、実践することで乗り越えてきた。提供する快眠レッスンでは「30分で眠れるようになった」「中途覚醒がなく、朝すっきり」など9割から改善報告が寄せられている。